介護保健について

介護保険とは

 介護保険とは、社会の高齢化に対応し、1997年(平成9年)の国会で介護保険法が制定され、2000年(平成12年)4月1日から施行された社会保険制度です。健康保険が被保険者証を持参して医療機関で受診するだけで保険給付を受けられるのに対し、介護保険は介護施設に行っただけでは、保険を利用した介護は受けられません。介護保険利用の介護サービスを受けるには、被保険者が介護を必要とする状態であるかを公的に認定される必要があります(要介護認定)。

 要介護認定の申請は、本人またはその家族が、要介護者の住民登録がある市区町村役所の健康保険を管轄する部署へ、指定用紙に必要事項を記載し提出します。その後、認定調査員が介護の必要な本人に面接し、実際に介護が必要と確認した場合は、調査報告書を認定審査会に提出。認定審査会は複数の医師や保健福祉関係者によって構成され、認定審査(要支援1〜2、要介護1~5の7つの段階があり、要支援の場合、利用できる介護サービスが限定)の結果、介護保険負担限度額の認定が行われ、介護保険被保険者証が発行されます。それを持って、ケアプランを作成できる事業所へ連絡すれば、介護支援専門員が介護プランをたて、介護保険サービスが受けられます。初回認定にはおおよそ1〜2か月の手続き期間が必要で、初回認定時には6か月後に認定更新があり、その後は2年ごとの更新認定となっています。

 満40歳以上の者が介護保険の対象となり、65歳以上を第1号被保険者といい、40歳から65歳未満の医療保険加入者を第2号被保険者といいます。また、法律で定める特定の施設に入所している者は介護保険を利用できないことになっています。これらの施設を適用除外施設といいます。そこでは介護保険のサービスと同等なサービスが提供されるため、重複したサービスの提供を回避するためです。

要介護認定の流れ

  1. 要介護認定を受けようとする介護保険被保険者は、市町村(または特別区)に対し、要介護認定申請を行う。
  2. 申請を受けて、市町村は被保険者宅(あるいは、入院・入所先)に調査員を派遣し、認定調査を行う。
  3. 同時に、市町村は申請書で指定された医師(主治医)に対し、主治医意見書の作成を依頼する。
  4. 認定調査結果と主治医意見書は、あらかじめ国の定めた基準により、介護にかかる時間(要介護認定基準時間)に評価される。(一次判定)
  5. 5名以上(更新申請の場合は3名以上)で構成される合議体にて介護認定審査会が行われ、一次判定結果および認定調査結果、主治医意見書を総合的に勘案し、要介護度および認定有効期間が最終的に判定される。(二次判定)
  6. 市町村は、介護認定審査会の二次判定結果を受けて、要介護認定の結果を被保険者に通知するとともに、介護保険被保険者証に要介護認定の結果を記載する。

介護サービスの利用の手続き

介護サービスの利用の手続きの図

介護サービスの種類

介護サービスの種類をまとめた図

要介護度別の支給限度額と平均的な利用率

(注)額は介護報酬の1単位を10円として計算
  支給限度額 受給者
1人当たり
平均費用額
支給限度額
に占める
割合
要支援1 49,700(円) 23,240(円) 46.8%
要支援2 104,000(円) 42,020(円) 40.4%
要介護1 165,800(円) 74,240(円) 44.8%
要介護2 194,800(円) 101,680(円) 52.2%
要介護3 151,180(円) 151,180(円) 56.5%
要介護4 306,000(円) 184,380(円) 60.3%
要介護5 358,300(円) 225,220(円) 62.9%

※ 平成24年介護給付費実態調査(4月審査分)を基に作成

「公的介護保険制度の現状と今後の役割」 平成25年版より